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「射精を確認しました。子宮ユニットに保管します」  射精と同時に、下半身をぴくぴくと気持ちよさそうに震わせる玲子。  キスを止めず、胸を押し付けながら、スピーカーから発される淀みのなく崩れのない発音で喋り続ける。  本来はそれをメインに実装してもらったのではないであろう子宮ユニットが、先程までただの隣人だったマスターの精液を一滴残らず吸い込み、男性器を清潔にする。  そして、それが終了した瞬間に、玲子ははっきりとした区切りを認識しているかの如く、キスと上半身の押しつけを止めて膝立ちの姿勢に戻った。 「明博様の射精が完了しました。いかがでしたか?」 「はぁ……はぁ……えっ、もう……いや、かなり良かった…………」 「ありがとうございます。明博様のお役に立てて何よりです」  どこまでも、使われるアンドロイドとしての振る舞いを継続し続ける、人格データが動いていない玲子。  今日はもうずっとこのまま、衝動に身を任せてこうしていたくなるが、まだ明日がある。  明博は名残惜しく思いながら衣服を着直し、命令を与える。 「……玲子、女性器ユニットの洗浄をしてから人格エミュレートを起動しろ。その間に俺は戻るから。あと、隠しカメラも仕掛けとくからそれに関しても認知しないように」 「かしこまりました、明博様。本日はありがとうございました。また私を、ご自由に使用してください」  人間として自律していても、機械の面を突かれれば従順なアンドロイドへと変わり果てる。たとえ元が人間だったとしても、無機物と電子データの塊へと生まれ変わった以上、機械の法則からは逃れることはできない。  明博は、より彼女のことを楽しむ準備を進めていきながら、玲子は無言で洗面台へと向かい、女性器ユニットの洗浄を行うのであった。 * * * 「…………あら? 私何してたんだろ……さっきまでリビングにいたような」  女性器ユニットの洗浄が完了した後。玲子は人格エミュレートが起動し、元の人間らしい振る舞いを取り戻した。  リビングで停止した時から今までの記憶データは削除されており、彼女には突然洗面台の前に来たような認識となっている。  いつの間にか部屋着も脱いでしまっており、何か変なエラーでも起こしちゃったのかと思考しながらリビングに戻ると、自分が脱ぎ捨てた衣服がそこにはあった。 「あったあった。私何やってたんだろ……あれ?」  機械化してよりきちんとした生活を送れるようになった矢先に、なぜこのようなことになっているのだろうか。  不思議と股間や胸も疼いており、なんだか性欲が湧き出している。  唐突で不思議な状況が色々続いており、まだ整理がつかない中で、何か配信作品でも見て落ち着こうかなとリビングのモニターを点けようとした。  しかし、モニターの遠隔操作が全く効かず、直接ボタンを押しても電源が全然つかなくなってしまっていた。 「もしかして、壊れちゃった? ええそんなあ…………まあ、仕方ないか」  明博が発動したEMPの余波によって壊れてしまったことなど知る由もなく、玲子は諦めて電子頭脳を冷却する溜息をつき、頭の中で新しいモニター購入のタスクを追加した。  この後どうしようと思った矢先、彼女はソファに身体を沈め、衝動的に女性器ユニットに触れた。 「あっ……ん…………んぅ…………今日は、これでいいかな…………あっ…………」  一日の終わりに嫌なことや不思議なことは起きた玲子は、突然出てきた己の性欲に身を任せて女性器ユニットを弄り、一人電子音声の喘ぎ声を漏らしながら、気持ちを発散させるのだった。  その様を、隣の住人が、認識できないように設定されたカメラから見ていることも知らず、彼女は己の性を発散していくのだった。  こうして、明博と玲子、自覚なきままに進行する隣人同士の倒錯した関係が、新たに始まったのであった。 

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